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プレオープンに至るまでのお話

更新日:2020年5月20日



はじめまして。「ロースターギャラリー・スモールマウンテン」のオーナー・武井と申します。栃木県小山市のJR小山駅西口「祇園通り」に2019年8月11日(日)“山の日”にプレオープンという形で開店させていただきました。


長たらしい名前の店ですが、ちゃんと意味があります。ここは「ロースターギャラリー」の名前の通り、コーヒーの焙煎所でもあるという変わったコンセプトになっています。


ここで焙煎するコーヒーは、当ギャラリーの3軒隣にある「Cafe FUJINUMA」のコーヒーです。スペシャリティコーヒーを提供するこのカフェでは自家焙煎にこだわり、美味しいコーヒーを提供するために日夜研鑽を重ねています。



こちらが店内に置いてあるCafe FUJINUMAで使用している焙煎機。壁に書かれているのは、その日の焙煎メニューです。黒板壁紙になっています。

「なぜに店内に焙煎機?」と思われる方も多いと思いますが、そこが一口に説明が難しいので、ここでオープンに至るまでの経緯をご説明します。(ちょい長めです)


Uターンで見つけた居場所


もともと僕は小山市の出身ですが、大学で京都に行き、就職は東京。以来東京をベースに20年以上暮らしてきました。


自分の仕事は編集者であり、主にファッションやカルチャー関連のコンテンツ作りや、クリエイティブディレクションなどをやっています。現在のメインの仕事も東京で、神宮球場の近くに事務所を構えています。


ただ、住む場所としては2018年に小山市に帰ってきました。なので現在も東京と小山をクルマや電車で行き来しています。


もちろんそれまでも時々は小山に帰ってきていたのですが、いざ改めて住み始めると「良くも悪くも昔と変わっていないな」と思いました。ただし残念に感じたのは、ロードサイドのお店が増えたこともあり、かつては栄えているように感じた小山駅西口エリアがなんとなく活気がないこと。新幹線も止まるターミナル駅にしては、駅前付近が寂しい感じがしました。


クルマで行ける場所は確かにある。でも休日や夜にふらっと行ける場所を探していたそんな僕が小山でよく行くようになったのが「Cafe FUJINUMA本店」でした。ここはカフェとしても心地いいですが、全国レベルでコーヒーに本気のお店だと知って、さらに好きになりました。比較的夜遅い時間までやっていてお酒も飲めるので、週末はついつい長居をしてしまうようにもなりました。


このお店でさまざまな方と知り合うこともできたし、何より店主の藤沼くんとよく話をするようになりました。「Cafe FUJINUMA」はこの地で6年営業していますが、彼がいつも言うのは「小山やこの西口エリアをもっと盛り上げたい」ということでした。


これには僕も同感で、「この先この街で暮らすなら、もっと楽しくしたいよな」と思ったし、自分がこれまで培ってきた経験を何かしら活かせるかもしれないと考えるようになりました。


偶然? 必然?の連鎖で生まれた場所


店内からは小山駅西口の「祇園通り」が目の前に見えます。広い歩道のある良い道です。

ある日お店で藤沼くんとお酒を飲みながら、「この並びのお店のどこか空いたら、そこで何かやるのもいいよね」と盛り上がって話をしていました。するとその2ヶ月後「武井さん、印鑑屋さんが入っていたところが空いちゃいましたよ」と連絡が。


何をするかは決まっていませんでしたが、「これも何かの運命」と感じて契約に至りました。するとその数日後に藤沼くんから「そこに焙煎機を置かせてもらえませんか?」と連絡が。それまで使っていた焙煎所が事情により使えなくなり、急遽焙煎機を置く場所を探さなくてはならなくなったということでした。


そこから「焙煎機のあるギャラリー」の発想が生まれました。


藤沼くんと話をしながらお店の内装の構想をはじめて1ヶ月ほどで取り掛かりましたが、そんなに予算もないのと小さなスペースなので、床と壁以外はほとんどDIYでやりました。(ちなみにこのウェブサイトも手作りです)藤沼くんや「Cafe FUJINUMA」のスタッフのみなさん、お店で知り合った東京在住のミュージシャンの方などに手伝ってもらって、ついに8月11日にプレオープンという形でお披露目することができました。


なぜ「山の日」にこだわったかというと、それも店名に由来します。「スモールマウンテン」、そう、すみません「小山」です。ほぼ駄洒落みたいな店名ですが、「小山から発信をする」という郷土愛のようなものを込めています。


ロースターギャラリー・スモールマウンテンのこれから


店内のテーブルとチェアは佐野市にあるアンティークのインテリアショップ、「SETT F」さんで購入。フランスの1950年代あたりのもので、天板は作ってもらいました。脚と天板を外せるので、イベントの時などにはコンパクトに収納可能。椅子もスタッキングができます。

「で、ここで何をやるのさ?」とオープニングパーティに駆けつけてくださった方々から聞かれました。実をいうと、まだはっきりと決まったものはありません。


ただ、ここを「ギャラリー」という名称にしたのにも理由があって、「売り物を固定せずに一定の期間や日時にポップアップ的に紹介できるスペース」にしたいと考えています。


それは時にアートの展示もあるでしょうし、同じ目線を持つ小山や栃木県の隠れた名品や、全国から集めたものの時もあるでしょう。ひょっとしたら海外のものを紹介することもあるかもしれません。また、ワークショップなども開催できればと考えています。藤沼くんは「シェアロースター(焙煎機の貸し出しのようなもの)」も検討中です。


もちろんモノを売る場所ではあるのですが、カルチャーの発信の場であり、コミュニティを形成できるような場所にしていきたいと思います。


そのためには多くの人に出会うことが必要です。お話をする中から生まれてくるアイデアもあると思います。


プレオープン以来、この場所では「Cafe FUJINUMA」のコーヒー豆の焙煎が続いています。ギャラリーに一歩入ると、焙煎したてのコーヒー豆の良い香りに包まれます。


こんな空間で何かを発信してみたい、一度焙煎するところを見てみたいなど、このお店に興味をいただいたら、ぜひお店まで足をお運びください。(もちろんメールやお電話をいただいても結構です)


コーヒー豆の香りに包まれるギャラリー、これからよろしくお願いいたします。




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